04/02/24
■ 結核治療後のショート・スティ
【質問】
 ホームページをみて, 問い合わせさせていただきました。困っておりますのでどうかご教示ください。

 現在, 義母 (89歳, 介護度3くらい) を自宅でみております。老人性結核で平成11年12月に入院し, 治療し, 一応治ったので, 自宅介護としております。かかりつけのお医者さんで定期的に検査を行っており, いまのところ菌は出ていない (タンの培養検査1回, 平成15年4月)。

 それで, ショート・ステイなどに預けることを検討しているのですが, かかりつけのお医者からは, “あと2, 3回続けてタンをとり, 培養して菌がないことを確認しないと許可できない”と申されております。それで, 菌がでていないことを確認したいのですが, “からせき (空咳) ばかりで, 義母からタンを取ることがむつかしいのです”。タンを取ることが困難なので, 他に確認する方法がないものかを教えて頂きたいのです。

 また, 年齢が高く, 免疫力が低下していることから, 再発する可能性はあるのでしょうか。

【回答】
 細菌検査は, 検査の材料が検査室へ提出されないと検査できませんので, 喀痰採取が困難であれば, “吸引して採痰する”ことが出来ますので, その方法で材料を採取し, 月1回検査され, 3ヶ月の検査がすべて陰性であれば問題ないと思います。他に確認する方法ですが, 胸部レントゲン写真で入院した最初の写真と退院時, それに退院されてから撮影された写真を比較することで, 病巣の変化は確認できますので, 可能だと思われます。

 再発の可能性ですが, 高齢で免疫力が低下されていることから, その可能性は高いと思われますので, 定期的な検査の必要があります。

(国立都城病院・齊藤 宏)


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