04/02/04
■ “結核疑い”の患者さんの取り扱い
【質問】
 外来で“結核疑い”の患者さんが来られ, 当病院内には細菌検査室がないため, 結果がでるまでに時間がかかります。この場合, ガフキーがもし「陽性」と言う結果がでた場合, 当外来ではどう対処したらよいものでしょうか??? 今現在, ガフキーの結果がわかるのに3日, 培養に2ヶ月かかっております。 ガフキーが出た場合, 検査センターより連絡がありますが, 1日のずれがあります。PCRも至急で行ってもらって3日かかります。

 また以前, ガフキー1号で専門病院に患者さんを紹介したところ「今, ベッドが開いてないので開くまでそちらで見て下さい」と言われました。感染の危険性はないのでしょうか???

【回答】
 上記のような例の“結核疑い”の患者さんへの対応は, 結果が判明するまでは自宅待機を勧めます。そしてできる限り自分の部屋にこもり, 菌の飛散を極力少なくする必要があります。さらに一日6回程度は窓を開けて部屋の換気をします。外出は避け, 食事も自分の部屋でします。マスクは菌 (菌を含んだ飛沫) の飛散防止に役立ちますので着用をします。

 貴病院の規模と臨床検査技師の構成が不明ですが, 回答者の希望としては“せめて光学顕微鏡さえあれば実施できる塗抹検査くらいはプロの自覚として是非行って欲しいものです”。そして迅速診断に寄与する意欲が是非欲しいものです。何事にも外部に依存することの弊害が医療の現場にも出てきている感じがします。
 

(愛媛大学・村瀬 光春)

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