■ 黄色ブドウ球菌の培地について | |
【質問】
ご質問いたします。現在中国で食品工場で品質管理をしております。 (1) ここでは黄色ブドウ球菌の検査で「Baird Parker Agar Base」という培地を使用しております。これは一般的なものなのでしょうか??? (2) また上記の培地で黒色コロニーがでてきたら, それを「Phenol Red Dextrose Broth」という液体培地に移し変えて“確認検査”を実施しております。これらの検査法では黄色ブドウ球菌の検出率は何%位でしょうか??? 【回答】
一般的です。1リットル組成で培地を作製するときは, 950 mlの精製水で培地を溶解し, 121℃, 15分間のオ_トクレ_ブ滅菌の後, 45〜50℃まで冷やし, さらに50 mlの卵黄加テルライト溶液を加え, 攪拌し, シャ_レに分注します。卵黄反応陽性の黒色_鼠色のコロニ-を釣菌し, コアグラ_ゼ反応やグラム染色などを行い, 黄色ブドウ球菌と判定します。 (2) 黒色コロニーを“Phenol Red Dextrose Broth”で確認検査しております。この検査法では黄色ブドウ球菌の検出率は何%位でしょうか??? Baird Parker Agarの検出率は食品によってまちまちなのでわかりません。参考までに, Baird Parker Agarには黄色ブドウ球菌以外の球菌やProteus属の細菌が発育し, 黒色のコロニ-を形成することがあります。さらに, 黄色ブドウ球菌以外のブドウ球菌やProteus属の細菌はブドウ糖 (dextrose) を分解して酸を産生します。 (日水製薬・小高 秀正) 【追加質問】
日本での食品工場では, 品質管理として黄色ブドウ球菌の検査ではマンニット食塩培地を使用するのが一般的だと思うのですが, “Barid Parker Agar Base”と比較すると, どちらが“適正”なのでしょうか??? 【回答】
(日水製薬・小高 秀正) |