05/05/18
■ 偽膜性腸炎 (激症型) の治療
【質問】
 偽膜性腸炎の劇症例の治療についておたずねいたします。よろしくお願いいたします。「外科手術以外の治療に対し反応がなかった場合に“糞便注腸”が有効」との記述を見ました。その論文を探せずにいます。それは信じてもよい情報なのか。もしそうであれば, どのような方法でなされているのか教えて下さい。

【回答】
 “糞便注腸”の論文では, 再発を繰り返し, 治療に難渋した症例においての報告[Schwan, A. et al. Relapsing Clostridium difficile enterocolitis cured by rectal infusion of normal faeces. Scand J Infect Dis 16(2): 211〜215, 1984 ]が有名です。この症例報告では, 症例の配偶者 (夫) の糞便を注入しています。現在は, HIVなどによる感染のことを考えて (夫婦間であろうと) 行われていないと思います。内科的治療について, McFarland, L.V.が最近Reviewにまとめていますので, ご興味があれば読んでみてください[J Med Microbiol. 54: 101〜111, 2005]

(国立感染研・加藤 はる)

【質問者からのお礼】
 ご回答いただき, ありがとうございました。お教えいただきました文献を読み, 勉強したいと思います。本当にありがとうございました。


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