05/06/23
05/06/28
■ 生菌数の算定について
【質問】
 こんにちは。私は食品の微生物検査を担当している○×と申します。早速ですが, 生菌数の計算の仕方について質問します。

 先日ある食品を検査したときに, 一般生菌数 (標準寒天で培養) の10倍希釈段階のコロニー数が317個と293個, 100倍希釈段階のコロニー数が45個と28個となりました。このときの集落数の算定はどのようすればよいのでしょうか??? 食品衛生検査指針 (2004) を見たのですが:

(1) 1平板に30〜300個の集落がある場合
(2) 全平板が300個を越えた集落である場合
(3) 全平板が30個未満の場合

 などとあり, 今回のように300を超えるもの (317), 30〜300 (293, 45) にあるもの, 30未満のもの (28), どの場合に当てはめて算出したらよいのか悩んでしまいます。各希釈毎に2枚の平板の算術平均を算定し, 両者の比を求めて2倍未満なので, 計算式に従い3.1×10^3となるのかなと思うのですがよいのでしょうか??? 回答, よろしくお願いします。

【回答】
 質問者のような結果を得た時の対応が, 食品衛生検査指針 (2004) には記載されていません。回答者は, 「Compendium of Methods for The Microbiological Examination of Foods」 3rd ed. (American Public Health Association) の第4章 “Colony Count Methods”にある表1を参考にしています。質問者の得た結果の場合は, 両者の比が1.2 (2倍未満) ですから, 単純に計算して (317+293+450+280) ÷4 = 335となります。10倍希釈であることを計算し, 数字の上位3桁目を四捨五入して記載しますから・・・3.4×10^3となります。

(日水製薬・小高 秀正)
 
【質問者からのお礼】
 生菌数の算定についての回答ありがとうございました。基本的なことでまだまだ分からないことがたくさんあるので, また質問させていただきたいと思います。これからもよろしくお願いいたします。

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