06/03/23
■ 豆腐の一般細菌
【質問】
 某豆腐工場に勤務しているものです。2月から品質管理で細菌検査をするようになりました。検査項目は, 一般細菌・大腸菌群・ブドウ球菌・サルモネラ・セレウスの5項目を簡易法で検査しています。簡易法とは, 豆腐を滅菌綿棒で突き刺してからプレートに塗りつける方法です。工場では, 充填豆腐とカット豆腐を製造しています。3月になり, カット豆腐から一般細菌が検出される日数が大幅に増え困っています。菌数は1つのプレートに1個〜2個なのですが, 毎日続くとやはり問題が・・・豆腐はボイル後冷却しているのですが, 製造方法は以前と変わりなく, 温度管理も変わることなく製造しています。季節的なものなのでしょうか??? 細菌の増加は6月と思ってたのですが, 3月にも見られるのでしょうか??? 初歩的な質問ですみません。専門家の先生からの回答をお願いいたします。

【回答】
 細菌の検出状況が増加傾向にあるという質問者からの情報だけで判断するのはむずかしいですが, 製造方法や温度管理が変わっていないということから季節的なものというより検査方法 (サンプリング法も含む) による“バラツキ”と考えられます。豆腐に関する微生物基準については, 成分規格として「食品衛生法」に記載はありませんが, 各都道府県によって微生物の指導基準が設けられています。多くの場合, “カット豆腐は100,000 CFU/gram以下, 充填豆腐は1,000 CFU/gram以下”となっています。滅菌綿棒ですと, 綿棒の大きさによりますが, だいたい0.1 gram採取できるとして, 2個の一般細菌が検出された場合, 20 CFU/gramという計算になります。質問者は製品についてのみ質問していて, 重要な原材料や製造工程, 作業従事者については記載していません。今後の対応として, 検査方法の見直し, デ_タの蓄積, HACCPの活用を努力してください。(財) 食品産業センタ_のHACCP関連情報にある, HACCP手法を取り入れた「豆腐安全確保システム構築」マニュアルを参考にして下さい[http://www.shokusan.or.jp]。

(日水製薬・小高 秀正)

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