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【論文発表】精神神経科学/大井 一高助教らの論文" Schizophrenia Risk Variants in ITIH4 and CALN1 Regulate Genes Expression in Dorsolateral Prefrontal Cortex."がPsychiatric Genetics誌に掲載されました
統合失調症は、80%の高い遺伝率を示す多因子遺伝疾患であり、病態には多数の遺伝子が関わっています。これまでに中国人の統合失調症においてITIH4遺伝子とCALN1遺伝子にある遺伝子多型が病態リスクに関連することが報告されています。本研究では、中国人サンプルにヨーロッパ人統合失調症サンプルを加えてメタ解析を行いました。その結果、民族差なくゲノムワイド有意水準でそれらの遺伝子多型が統合失調症と関連することを見出しました。また、一般的にCommon diseaseの全ゲノム関連解析においてゲノムワイド有意水準を満たした遺伝子多型は周辺遺伝子発現の調節に働くものが多いことが知られています。そこで死後脳を用いて、ITIH4とCALN1遺伝子多型と周辺遺伝子発現との関連を検討しました。その結果、ITIH4遺伝子多型はITIH4遺伝子の発現を、CALN1遺伝子多型はCALN1遺伝子の発現を制御していることが分かりました。→Psychiatric Genetics