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【論文発表】 精神神経科学/大井 一高助教らの論文" Structural alterations of the superior temporal gyrus in schizophrenia: Detailed subregional differences."がEuropean Psychiatry誌に掲載されました
統合失調症では脳の上側頭回の体積減少が繰り返し報告されています。しかし、そのような体積減少が、上側頭回の皮質厚の低下によるものなのか、皮質表面積の低下によるものなのか、皮質折りたたみ構造の違いによるものなのかはよく分かっていなかった。上側頭回はFreeSurferを用いて解剖学的に5つの部位に分けることができます。本研究では、40名の統合失調症患者と年齢・性別をマッチさせた40名の健常対象者の頭部3T-MRI画像を用いて、上側頭回における5つの部位の構造変化を検討しました。これまでの報告通り、統合失調症患者では、上側頭回の体積減少が認められました。上側頭回の5つの解剖学的部位のうち、上側頭回外側面において統合失調症患者では体積が減少していることが分かりました。また、この体積減少が、皮質厚と皮質表面積の低下によるものであることが分かりました。これらの結果は、統合失調症における上側頭回の体積減少が、主に上側頭回外側面の体積減少に起因するものであることを示唆しています。→European Psychiatry