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【プレスリリース】-新たなサイトカイン分泌制御機構の発見-自己免疫疾患などに対する新たな治療法の開発への貢献に期待

 金沢医科大学免疫学講座の和田俊樹講師らの研究グループは、米国国立衛生研究所、九州大学生体防御医学研究所、東北大学加齢医学研究所との共同研究で、Sortilinと呼ばれる分子が自然免疫系の免疫細胞である形質細胞様樹状細胞(pDC)からのインターフェロン(IFN)-αの分泌に関わることを明らかにしました。また、細胞が生体微量元素の一つである亜鉛を利用してSortilinの発現を制御することでサイトカインの分泌量を調節するという新奇なサイトカイン分泌制御メカニズムも明らかにしました。pDCは、その機能の異常によるIFNの大量分泌によって、全身性エリテマトーデスや尋常性乾癬といった炎症性疾患の発症・進展に重要な役割を果たすことが知られています。本研究成果は、これらの疾患の発症機序の詳細な解明や新たな治療法の開発への貢献が期待されると同時に、免疫細胞からのサイトカイン分泌制御機構に関する研究を発展させるきっかけとなることが期待されます。
 なお、本研究成果は、英国時間2016年5月25日10時(日本時間2016年5月25日19時)にNature Publishing Group(NPG)のオープンアクセス電子ジャーナル「Scientific Reports」に公開されました。
 
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 (プレスリリース全文(PDF))


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