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論文発表:糖尿病・内分泌内科学・北田宗弘准教授「A low-protein diet exerts a beneficial effect on diabetic status and prevents diabetic nephropathy in Wistar fatty rats, an animal model of type 2 diabetes and obesity」をNutrition and Metabolism誌に発表
低たんぱく質食は、元来腎疾患に対する食事療法と認識されていますが、近年、動物実験において低たんぱく質食が寿命延長・メタボリックヘルスの維持に有用であるとも報告されています。今回、2型糖尿病+肥満ラットに対して若年(6週齢)から低たんぱく質食による介入を24週間行い、体重・糖代謝および腎症の発症について検証しました。その結果、低たんぱく質食は、同ラットにおける体重増加と糖尿病への進展を阻止すること、またそれと関連した腎症の発症抑制効果を有することが明らかとなりました。糖尿病状態の進展阻止には、低たんぱく質食に起因する血漿FGF21濃度の増加、さらに高分子アディポネクチン濃度の増加、褐色細胞内UCP1発現の増加を含む代謝調節関連因子の変異が関与している可能性が考えられました。しかし、低たんぱく質食(汎アミノ酸制限)は栄養障害に対するリスクがあります。したがいまして、FGF21の発現調節の制御に関わるアミノ酸あるいはアミノ酸代謝産物の同定とその調節機構の詳細な解明が、栄養障害の回避とメタボリックヘルス維持を達成でき得る新たな食事療法・薬物治療の開発に繋がると考えております。詳細はこちら