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方法:206例のStageⅠ肺腺癌患者の腫瘍標本を用いて、PRDX4およびMIB-1の発現を、免疫組織化学的に解析した。再発を指標にしたROC曲線による解析にて、腺癌細胞のPRDX4陽性率は25%、MIB-1標識率は17.3%をカットオフ値とし、発現の高低を分けた。
結果:PRDX4低発現は、組織学的分化度の低下、浸潤、再発と関連を示した。また、PRDX4低発現はMIB-1高標識率と有意に相関し、単変量/多変量解析では、PRDX4低発現とMIB-1高標識率をともに満たす肺腺癌患者は無病生存率が低下していた。
結論:PRDX4低発現とMIB-1高標識率を組み合わせることで、StageⅠ肺腺癌の増殖活性、再発、予後を予測ができる。
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【論文発表】臨床病理学 塩谷 晃広助教の「The Combination Of Weak Expression Of PRDX4 And Very High MIB-1 Labelling Index Independently Predicts Shorter Disease-free Survival In Stage I Lung Adenocarcinoma」がInternational Journal of Medical Sciences誌に掲載されました
背景:肺腺癌はStageⅠで治癒切除された場合でも再発することがある。分泌型の抗酸化酵素であるPRDX4は悪性疾患を含む様々な疾患の発症を予防することが報告されており、肺腺癌のPRDX4発現と臨床病理学的特徴、再発や予後との関連を検討した。方法:206例のStageⅠ肺腺癌患者の腫瘍標本を用いて、PRDX4およびMIB-1の発現を、免疫組織化学的に解析した。再発を指標にしたROC曲線による解析にて、腺癌細胞のPRDX4陽性率は25%、MIB-1標識率は17.3%をカットオフ値とし、発現の高低を分けた。
結果:PRDX4低発現は、組織学的分化度の低下、浸潤、再発と関連を示した。また、PRDX4低発現はMIB-1高標識率と有意に相関し、単変量/多変量解析では、PRDX4低発現とMIB-1高標識率をともに満たす肺腺癌患者は無病生存率が低下していた。
結論:PRDX4低発現とMIB-1高標識率を組み合わせることで、StageⅠ肺腺癌の増殖活性、再発、予後を予測ができる。
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