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【論文発表】臨床病理学 相川 あかね元助教の論文「Rhabdomyosarcoma arising from retroperitoneal teratoma in an infantile neurofibromatosis type 1 patient」がPathologyInternational誌に掲載されました

後腹膜奇形腫内に横紋筋肉腫を生じた神経線維腫症1型女児の1例
 
症例は神経線維腫症1型(NF1)の2歳女児。軽度の低身長を認めるほかに目立った成長発達の異常なし。食欲低下と右上腹部腫瘤を主訴に来院した。精査の結果、右後腹膜に直径12 cm大の腫瘤を認め、腫瘤摘出術が施行された。組織学的に腫瘤は、2つの異なる腫瘍成分からなっていた。片方は成熟した形態を示す奇形腫であり、もう片方は胎児型横紋筋肉腫であった。横紋筋肉腫成分でのFISHによる検索では12番染色体短腕の増幅や同腕染色体(i12p)は検出されなかった。NF1の幼少児における横紋筋肉腫の発生や、奇形腫内に体細胞性悪性腫瘍として横紋筋肉腫が発生することはそれぞれ知られてはいるが、後腹膜奇形腫内に横紋筋肉腫が発生したNF1の小児の報告はこれまでない。本例では12pの変異が確認されなかったことから、本例の横紋筋肉腫は胚細胞性腫瘍に生じた体細胞性悪性腫瘍というよりは、NF1の背景が要因となって生じたものである可能性がある。

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