bulletin2021_1
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KANAZAWAMEDICAL UNIVERSITYHOSPITAL 63 本学病院には、患者や地域の医療機関のニーズに基づく最新、最適の高度医療を、安全かつ効率的に提供するとともに、医学の進歩の原動力となる研究開発と医師養成のための臨床医学教育・研修の場を提供するという重要な役割が課せられている。 大学病院の社会的使命を認識し、21世紀を迎えてますます高度化、多様化する医療ニーズに対応するため、大学創立30周年記念事業の一環として病院1号棟を2003年8月に、高度医療機器を配備した中央放射線部などで構成された病院2号棟を2006年12月に竣工した。2009年3月には、1次救急から3次救急医療を包括的に担う救急医療センターや入院および外来ドックを一元的に展開する健康管理センターなどを整備拡充して病院3号棟をリニューアルオープンした。2015年4月には本学における再生医療の推進を目的として再生医療センターが開設され、脂肪幹細胞による再生医療やがんの免疫療法、iPS細胞を用いた再生医療の研究を進めている。さらに、大学創立40周年記念事業の一環として、総合受付や外来診療機能などを担う中核施設「病院中央棟」を2017年5月に竣工し、同年7月から稼働している。病院中央棟には、これからの時代のニーズに応えるべく認知症センター、ゲノム医療センターを配置し、また10台のカメラを使用する動作解析システムやADL(アクティビティーズ・オブ・デイリー・リビング)室を備えたリハビリテーションセンターなども配置され、診療内容の充実と医療サービスの向上を目指している。現在、病院中央棟を中心に、病院1号棟、病院2号棟、病院3号棟からなる施設に39の診療科、817床の病床を擁しており、1日平均外来患者数は1,209名、入院患者数は618名にのぼる。また、医師462名、看護師848名、医療技術者310名からなる医療スタッフが専門業務に従事し、最大級のメディカル・センターとして一段と機能アップしている。 日進月歩の医学の最前線で安全で質の高い医療を実現するために、病院内には常に先端医療設備と各種の医療システムが整えられており、全スタッフが医学・医療の進歩に貢献できるよう教育・研修を積み重ねながら、本学病院が開院以来掲げてきた理念のひとつである「患者中心の医療」に沿った医療サービスを提供するよう努力している。また、「人間性豊かで有能な医療人の育成」の理念のもと卒前卒後の教育病院として、豊富な臨床症例によって臨床医学の体験を深め、病者をいたわる人間性を醸成するための教育環境の整備にも力を注いでいる。Kanazawa Medical University Hospital「特定機能病院」として 金沢医科大学病院は、①高度な医療の提供、②医学の進歩に貢献する先進医療の開発と評価、③良医育成のための医療研修を行う病院として、1994年に厚生省(当時)から日本海側ではじめて特定機能病院の指定を受けた。■ 日本医療機能評価機構認定 本学病院は、2007年1月22日付けで公益財団法人日本医療機能評価機構による病院機能評価の認定を受けた。 認定期間:2017年1月22日〜2022年1月21日■ JIH推奨病院(渡航受診受入)認定 2019年2月19日に、北陸三県で初めて渡航受診者を積極的に受け入れるジャパン インターナショナル ホスピタルズ(JIH)推奨病院として認定された。■ 統合病院情報システム(電子カルテ)による  患者中心の診療支援 本学病院では、1974年の開院当初から一人の患者の全病歴を1ファイルに収納し、1つのIDナンバーで生涯にわたって中央管理するシステムを採用している。診療担当医は他の診療科の検査結果、所見、治療、投薬状況、経過などの情報を見ることで、重複した検査・投薬の防止に繋げており、各診療科の枠を越えた患者中心の医療を実践している。この「1患者1カルテ」の思想は、本学病院が1997年に全国に先駆けて導入した電子カルテシステムの基本となった。これによって各種の検査結果などの医療情報の共有と迅速な検索が可能となり、質の高い医療の提供を実現している。外来受診時には自動受付機を利用し、診察室へはプライバシーが考慮された患者呼び込み表示盤システムによって入室することができる。診療には電子カルテシステムが利用され、診察終了後は自動支払機にて精算できる。また、入院時にはリストバンドを用いた患者誤認防止システムで医療安全を担保している。■ 金沢医科大学病院「登録医」制度 地域の医療機関の医師および歯科医師と本学病院の医師との病診・病病連携を通して地域医療の発展に寄与している。 「登録医」は症例検討会、手術・検査手技等の検討会や各種研究会等に参加でき、また、本学の図書館も利用することができる。

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