金沢医科大学 医学部案内2022
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スチューデント・リサーチャー・プログラム医学生の研究マインドの涵養を目的に、学生が参加する研究プログラムに対して支援を行っています。学生はプログラムのテーマに沿って、研究に熱心に取り組み、その成果を学会発表するプロセスを通じて大きく成長します。期間は1年間で、プログラム適正学年の全学生を対象としており、2020年度は学内選考を経て、精神神経科学、臨床病理学、肝胆膵内科学、解剖学Ⅰ、生化学Ⅱにおける5つのプログラムが採択されました。プログラム特徴あるプログラムを展開し、医師としてのキャリア形成を促す高度な学びを修得夏季メディカル・ホームステイ夏季休暇を利用し、卒業生が活躍する全国の病院に数日間滞在するプログラムとして、1998年より実施しています。本学と北辰同窓会(P.50)が共同で行い、参加者に対しては補助金が支給されます。第一線の医療現場に身を置く貴重な体験を通じ、医師としての姿勢や患者さんとのコミュニケーション方法などを学び、病院経営における素養を身につける良い機会でもあります。京都久野病院2020年度のスチューデント・リサーチャー・プログラムとして取り組んだ研究が、第116回日本精神神経学会学術総会において、優秀発表賞(学部学生演題部門)を受賞しました。プログラムのテーマは「ヒトの自己・他者の認知に関する機能的神経画像研究」です。この研究は研究参加に同意された健常者に対して、自分と特定の知人の人物評価を行う課題遂行中に機能的磁気共鳴画像による脳機能測定を行ったものです。その結果、自己評価や他者の評価に関連する脳部位の機能が観察され、対人コミュニケーションにおいて重要な役割を担う脳部位の機能評価が可能であることが示されました。しかし、自分と特定の知人の人物評価を行う脳部位の男女差は認められませんでした。今後は被験者数を増やし、本研究をより一般化していきたいと思います。この研究活動を通して、脳の機能や研究の面白さを経験できたことは何よりの収穫でした。日本精神神経学会学術総会学部学生演題部門研究発表で優秀発表賞精神神経科学スチューデント・リサーチャー代表第6学年津田 彩也香2020年度の学生表彰。神田学長から学生に表彰状と奨励金が手渡された精神神経科学機能的脳画像をもちいたヒトの社会認知に関する研究臨床病理学原因不明の骨盤内腫瘤を認めた1剖検例肝胆膵内科学ラット肝硬変の治療に対するLipogemsProductsの効果解剖学Ⅰ母胎間LIFシグナルリレーによる胎児発生調節機構の解明生化学Ⅱ生化学と分子生物学で生命現象と疾患の分子基盤を探る所 属研究プログラム名【2020年度プログラム採択一覧】Close Up24

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