金沢医科大学 医学部案内2023
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最先端の医療を具現化。臨床に直結する、多種多様な研究課題に取り組む卒業後の道金沢医科大学医学部整形外科学助教多くの研究室が集まる基礎研究棟プロフィール石川県出身。2004年に本学を卒業。金沢医科大学での初期臨床研修2年目に大学院医学研究科に進学。2012年より助教。研究分野は脊髄・脊椎疾患の外科、脊髄損傷・再生など。34研究成果の実装と研究医の育成に力を注ぐ「良医を育てる」「知識と技術をきわめる」「社会に貢献する」という建学の精神に基づき、研究力強化に向けた支援を惜しみません。恵まれた環境下で、さまざまな研究プロジェクトが卓越した成果を挙げており、それらは社会実装によって多くの患者さんに還元されています。さらに、研究活動から生み出された知的財産等を生かして企業等との連携を進め、さらなる社会貢献を推進します。また、地域とともに歩む研究機関として、「市民公開セミナー」や「研究セミナー」を毎年開催し、最新の治療法や研究に関する情報発信も行っています。総合医学研究所を核とした研究体制本学の研究の要である総合医学研究所には、独創的な研究を推進する「生命科学研究領域」および「先端医療研究領域」のほか、「プロジェクト研究センター」、研究支援を目的とした「共同利用センター」という4本の柱があり、病院に設置された「再生医療センター(P.40)」や「ゲノム医療センター(P.40)」を含む学内外との連携を進め、革新的な医療技術の開発や新たな発見を多方面から支えています。さらには、自治体や産業界等と連携したさまざまな試みにも積極的に取り組んでいます。最新治療の臨床研究を行うことで、患者さんの悩みに応えたい舘 慶之日本で初めての治療法導入に踏み切る昔、スポーツでけがをした経験もあって大学時代に整形外科の領域に興味を持つようになり、今は変形性膝関節症を中心に診療しています。膝の軟骨や半月板がすり減ってしまう変形性膝関節症は年齢を重ねると誰もが発症する可能性があり、生活の質を大いに低下させます。大学病院に通院する患者さんは手術に頼ることが多いのですが、手術を避けたいのがほとんどの方の本音です。そこで、膝の痛みを抑える治療法として、患者さんの脂肪組織を使う「自家脂肪組織由来微小細断脂肪組織片(Micro-Fragmented Adipose Tissue:MFAT(エムファット))」を日本で初めて導入しました。エムファット治療では患者さんの腹部から取り出した細胞をVoice医学の進歩を支える研究活動

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