金沢医科大学 医学部案内2023
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女性にやさしい医療と女性医師の環境改善に力を尽くしたいProfile日本外科学会代議員・指導医・専門医、日本消化器外科学会評議員・指導医・専門医、消化器がん外科治療認定医、日本肥満症治療学会理事・評議員、日本外科系連合学会理事・評議員・フェロー、日本臨床栄養学会理事・評議員、日本内視鏡外科学会評議員・技術認定医Profile日本抗加齢医学会理事・専門医、日本内科学会認定医、European Society of Cardiology fellowship、日本医師会認定産業医、医学博士、日本医師会認定健康スポーツ医、石川県女性医師支援センターコーディネーター・メンター37岩手医科大学医学部外科学講座教授肥満症外科治療センター長金沢医科大学病院女性総合医療センター長金沢医科大学総合内科学臨床教授医医師師をを育育ててててゆゆくくここれれかかららのの医医療療をを支支ええ外外科科学学のの発発展展にに貢貢献献すするる地域医療の拠点で教育・研究・診療を担う卒業後に故郷にある岩手医科大学外科学講座に入局しました。学生時代の志望は消化器内科でしたが、恩師から「内科を究めるなら、まず外科を学んでは」とアドバイスをいただき、そのまま外科医になったという少しユニークな経緯があります。岩手医科大学は、低侵襲の内視鏡外科手術から、高難度・高侵襲の生体・脳死肝移植まで手がける地域医療の中核。こうした環境のもと、リサーチマインドをもった医師を育てるべく、日々奮闘しています。最先端医学を追究し肥満症外科治療に取り組む現在取り組んでいるのが、肥満をともなう糖尿病患者さんなどを対象とした減量・代謝改善手術。海外では早くから注目されている領域です。この手術は、すなわち内科的疾患を外科手術で治療するというもの。もともと内科志望だった私が外科医としてこの治療に携わることに、不思議なめぐり合わせを感じます。学友たちと教え合い、支え合った学生時代学生時代の印象深い思い出といえば、成績不振に悩む学友たちを一生懸命にサポートしたこと。臨床実習で同じ班になったメンバーでしたが、試験前に資料を作って渡したり、教え合ったりしながら、全員が国家試験に合格しました。昨年度まで岩手医科大学医学部の教務委員長として、学生の国試合格率向上に努めていましたが、取り組んだことはまさに私自身の学生時代と同じ。学生時代の経験は、必ず将来に生きてくるのだと実感しています。性差医療に着目した石川県初の女性外来2002年、金沢医科大学病院に石川県で初めての女性外来が開設されました。性別を考慮した性差医療の考え方が日本に導入されたことがひとつのきっかけでした。時代のニーズに対応しながら現在の女性総合医療センターとなり、生涯を通じた女性の健康をテーマに女性特有の症状や病気に悩む患者さんの診療を行っています。女性医師がキャリアを継続できる環境を私自身、現在も3人の子育て中です。出産・育児とキャリアアップが重なる時期をどう乗り切るか。自己実現と家庭と仕事の悩みはつきません。実は女性外来開設の背景には、今でいう「イクボス」の走りの経営陣がいて、そうした女性医師を応援する部署づくりの初期モデルでした。「キャリアを中断することなく仕事を続けられるよう、当直や夜勤がない職場を」と、理解のある先生方が力を尽くしてくださったのです。今日までさまざまな波乱万丈がありましたが、今の私があるのは上司や仲間に恵まれたからこそ。周囲の支えに甘えるのではなく、自身も精一杯努力することが大切だと思っています。ライフステージに合わせて柔軟に働ける職場づくり本学では女子学生が増え、時代の変化を感じています。当院では、男女の区別なく医師としてキャリアアップを目指せる環境整備も進んでいます。ダイバーシティ時代に理想とするのは、金子みすゞの詩の一節「みんな違ってみんないい」。一人ひとりが活躍できる場で力を発揮し、互いを補い、組織全体で大きな目標へと向かえる職場を、これからも目指したいと考えています。佐々木 章 医師(1988年卒業)赤澤 純代 医師(1992年卒業)

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