がん診療連携拠点病院
地域がん診療連携拠点病院指定
地域格差のないがん医療の提供と地域連携めざす制度です
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厚生労働省は、がん医療水準の「均てん化」(「均霑」と書き、生き物が等しく雨露の恵みにうるおうように、各人が平等に利益を得ることという意味)の実現に向け、地域における連携を図りつつ、質の高いがん医療を受けることができる体制を確保するため、『がん診療連携拠点病院』の設置を定めました。2006年にスタートした「がん診療連携拠点病院制度(平成18年2月1日 健発第0201004号厚生労働省健康局長通知/がん診療連携拠点病院の整備に関する指針に基づく)」は、2010年4月現在で全国375病院(地域拠点324、都道府県拠点51)が指定されています。
金沢医科大学病院は、集学的がん診療の実績が高く評価され平成19年1月31日付けで厚生労働大臣による「地域がん診療連携拠点病院(“かほく市及び中能登・北部能登”を主なエリアとして担当)」に指定されました。
石川県では新たに本院と県立中央病院、国立病院機構金沢医療センター、小松市民病院の4施設が「地域がん診療連携拠点病院」に、金沢大学附属病院が「都道府県がん診療連携拠点病院」に指定されています。
集学的がん治療センター長
あいさつ
日本人の2人にひとりが、がんにかかり、3人にひとりががんで亡くなる、今や「がんの時代」と言われています。そのため、がんの予防、早期発見、手術、抗がん剤治療、放射線治療、これらを組み合わせた集学的治療をはじめ、診断の早期から痛みの緩和を中心とした緩和医療などその重要性がますます高まってきています。こうした日本人のがんの実状を踏まえ、国は2006年「がん対策基本法」を制定し、全国どこでも質の高いがん医療を受けられる体制作りを進めてきました。当院は、石川県より地域がん診療連携拠点病院の指定を受け(かほく市および中能登・北部能登を主なエリアとして担当)、県がん診療連携拠点病院の金沢大学附属病院、他の3つの地域がん診療連携拠点病院、さらに10の地域がん診療連携協力・推進病院と連携して、石川県の皆さまのがん診療にお役に立てるよう日々努めています。
私は、第2代目のセンター長として、令和3年4月1日より本職を拝命しております。当センターの活動は、がん診療部門(とくに外来抗がん剤を用いた外来化学療法)、がんの緩和医療部門、がん相談支援部門、がん登録部門、放射線療法部門の計5つの部門からなります。がん患者さんの診断・治療・闘病のサポート体制を確立し、地域のがん患者さんに入院・外来を問わず、切れ目のない治療とケア(がん医療)を提供できる設備・医療スタッフ・教育の充実を進めて参ります。
皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申しあげます。
金沢医科大学病院
集学的がん治療センター長
安本 和生