教室のご紹介

教授のご挨拶

 着任してから3年経ち、教室の体制は大きく変わりつつあります。臨床面では新たに脱毛症、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬の外来を開設しました。これらの疾患は継続した治療を要し、近年新薬も多数登場しています。経験豊富な医師が定期的にフォローアップすることは重要であると考えています。

 教育面では、以前は難しかった学生とのコミュニケーションの機会を増やしました。学生と対話することで、彼らが何に関心があるのかが分かり、皮膚科講義、実習で役立っています。また、教室若手スタッフの教育にも力をいれてきました。充実した皮膚科教育体制を整えようと、研修体制の改善に努めてきました。幸い入局希望者が途切れることはなく、有望な若手の多い活気のある教室になりました。

 研究面でも体制が整いつつあります。金沢医科大学の臨床基礎教室の連携、研究サポート体制は素晴らしく、予想よりも早く研究体制を整えることができました。着任から3名の大学院生が研究を開始しており、真菌症に加え、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)関連の研究テーマに取り組んでいます。当科では長年にわたり真菌の解析を行っており、これに加えて私の専門であるHPV関連腫瘍の解析依頼も全国から届いております。臨床に直結する研究を行うためには、日常的に研究テーマに関連した検体を取り扱うことが重要であると考えます。この業務は、我々の研究マインドを駆り立ててくれるだけでなく、難治性疾患の診断治療にも役立っています。これらは当科独自の社会貢献であり、今後も継続する方針です。

 振り返るとこの3年間の仕事は教室の新しい体制作りが主体であり、多くの方々の協力により無事達成することができました。令和6年は能登の震災で大変なスタートとなりましたが、大変な状況の中でこそ、互いを思いやる心が重要になると強く感じています。小さな教室ですが、教室員一同で精進して参りますので、今後もどうぞ宜しくお願い致します。皮膚科学講座教授 清水 晶

略歴

1996年3月 富山医科薬科大学医学部卒業
1996年4月 群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学入局
1997年4月 利根中央病院 医員
1999年4月 群馬大学大学院医学系研究科博士課程
2003年4月 群馬大学医学部附属病院 医員
2007年4月 群馬大学医学部附属病院皮膚科 助教
2008年4月 University College London, Division of Infection & Immunity Visiting fellow
2013年1月 群馬大学医学部附属病院皮膚科 講師
2021年4月 金沢医科大学皮膚科学講座教授

所属学会

日本皮膚科学会、日本研究皮膚科学会、毛髪科学研究会、日本医学教育学会

専門

感染症(ヒト乳頭種ウイルス)、脱毛症、遺伝性疾患、レトロトランスポゾン

医局のご紹介

 現在COVID-19流行のため、学会参加が難しくなっておりますが、Webを通じて多くの学会・研究会に参加しています。また、日々の臨床・研修業務だけでなく、医局員の親睦やリフレッシュのため様々な活動を行っています。具体的には、ゴルフ同好会、釣り部などの趣味を通じて団結力を深めています。
以前は、春に観桜会と称し新人医局員の歓迎会や、初夏には納涼会、冬には忘年会やクリスマス会も行っていました。残念ながらCOVID-19流行に伴い自粛となっていますが、また開催できることを願っております。
また、当科は若手医師の多い教室であり、女性医師も多いため、専門医取得や生活の事、キャリア形成やサブスペシャリティーについてなど先輩医師に悩みを相談したりする機会もたくさんあります。

スタッフ紹介

名前(ふりがな)役職専門勤務
清水 晶(しみず あきら)教授皮膚感染症・脱毛症
石崎 宏(いしざき ひろし)名誉教授
望月 隆(もちづき たかし)名誉教授皮膚真菌症・真菌学
西部 明子(にしぶ あきこ)准教授皮膚アレルギー氷見市民病院
竹田 公信(たけだ きみのぶ)准教授皮膚真菌症
安澤 数史(あんざわ かずし)助教医真菌学
望月 弘和(もちづき ひろかず)助教皮膚科一般宇出津総合病院
多賀 史晃(たが ふみあき)助教皮膚科一般
小野 弘登(おの ひろと)助教皮膚科一般恵寿総合病院
内山 恵理(うちやま えり)医員皮膚科一般
落合 咲和子(おちあい さわこ)医員皮膚科一般
小野 瑶子(おの ようこ)医員皮膚科一般氷見市民病院
髙宮 悠子(たかみや ゆうこ)医員皮膚科一般
阿部 祐里香(あべ ゆりか)医員皮膚科一般
滝澤 智美(たきざわ ともみ)医員皮膚科一般
栃木 妙井(とちぎ めい)医員皮膚科一般
久保田 佳子(くぼた けいこ)非常勤皮膚科一般

関連施設

金沢医科大学 氷見市民病院

西部 明子准教授が常勤しています。
皮膚におこる全ての疾患が診療体制となり他科との連携が必要となる疾患が多いことから、病院内外を問わず他科との交流を大切に患者さん中心の診療を心掛けています。日本皮膚科学会認定の研修施設であり、金沢医科大学との連携を密に行い、若手医師の研修、専門医取得が行える病院となっています。一般皮膚科診療に加え、外科的な手術が行える小手術室を外来に備えており、皮膚腫瘍の摘除や外傷の処置も行っています。患者さんとのコミュニケーションを重視し、わかりやすく丁寧な診察を心がけております。皮膚疾患でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

恵寿総合病院

小野 弘登助教が常勤しています。
月曜日から金曜日まで基本的には午前中に診療を行っています。午後は特殊な検査や外来小手術や病棟患者の診療を行っています。総合病院の利点を生かし、他科と関連した全身疾患の皮膚病変や合併症を有する患者も幅広く診察し、関連各科と密に相談しながら総合的な診療を行っています。金沢医科大学病院とも連携し、治療を行っています。

公立宇出津総合病院

望月 弘和助教が常勤しています。
月曜日から金曜日まで基本的には午前中に診療を行い能登地区の皮膚科診療を担います。皮膚科一般はもちろん、難治性病変も診療を行い、対応が難しい疾患や大きな手術が必要な場合には大学病院と連携し治療を行っていきます。