2008年4月から金沢医科大学から2名の医師が週に1日ずつ担当してまいりましたが、2016年4月から脳神経内科領域に関してより充実した医療を提供できるようにと常勤医が着任いたしました。このことにより、急性期の入院加療からその後の外来通院加療まで一貫した医療を提供できる体制となりました。
患者さんの状況に合わせ診療をしてまいります。特に高齢者の患者さんには、家庭環境も考慮に入れ他職種と連携して診療してまいります。
富岳医師は一般神経内科に加え、多発性硬化症、重症筋無力症などの神経免疫疾患、慢性頭痛などを専門にし、月曜日から木曜日の午前中の外来を担当しています。
堀医師は週に一度、木曜日の午前中の外来を担当し、一般神経内科に加え、てんかんなどを専門にしています。
年齢構成から、多く来院される認知症、パーキンソン症状に関しては、臨床症状の特徴だけではなく、VSRADを含む頭部MRI所見とIMP、ECD、datスキャンなどの脳シンチ検査の結果も含め、総合的に診断できる設備を整え診断・診療いたします。診療領域としては一般神経内科に加え神経免疫疾患の多発性硬化症、重症筋無力症などの専門領域に対しても診断とその後の通院加療も可能です。
診療科長
富岳 亮 教授
非常勤医師
堀 有行 教授
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||
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午前 | A-21 診察室 |
富岳 亮 | 富岳 亮 | 富岳 亮 | 富岳 亮 | - | 富岳 亮 (第2週) |
A-2 診察室 |
- | - | - | - | 堀 有行 ※第4休診 |
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午後 | A-21 診察室 |
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A-2 診察室 |
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脳神経内科疾患の症状は手足・顔の麻痺・感覚障害、物忘れ、めまい、複視、頭痛、構音障害、歩行障害、不随運動などです。対象疾患は脳梗塞、認知症、パーキンソン病、てんかん、多系統萎縮症などに加え、多発
性硬化症、重症筋無力症などです。
脳梗塞に関して片側性の筋力低下またはしびれが出現します。早急にMRIと心電図を施行し、アテローム性脳梗塞または脳塞栓を診断しそれぞれの診断に合った急性期治療を行い、その後の再発予防療法を行います。
物忘れに関しては、詳細な認知機能の検査に加え、VSRADを含む脳MRI・脳血流シンチの結果を考慮して認知症を呈する疾患、すなわちアルツハイマー病、脳血管性認知症、レビー小体型認知症などを診断して治療いたします。また診断書(公安委員会提出用)に関しましても公安委員会の指定医が診断書作成に参考とする認知機能検査を行い、さらにVSRADを含む頭部MRI所見・脳血流シンチを施行し診断書を作成します。
振戦、筋強剛、歩行障害などのパーキンソニズムに関しては、臨床症状の特徴に加え、頭部MRI所見とMIBG心筋シンチ、datスキャンなどの脳シンチ検査などを行い、総合的にパーキンソン病、脳血管性パーキンソニズム、多系統萎縮症、進行性格上性麻痺などを診断し治療いたします。
四肢のしびれ、筋力の低下、に関しては、特に感冒症状後、または感冒症状と共に出現する四肢のしびれ・筋力の低下はギランバレー症候群が考えられます。ギランバレー症候群の診断に必要な神経生理検査、脳脊髄液検査を行い、症状の重症度に従い免疫グロブリン療法・ステロイドパルス療法・透析機器を使用した血液浄化療法などを選択して治療をいたします。
四肢の筋力低下に加え複視・眼瞼下垂を認める場合は重症筋無力症が考えられます。やはり神経生理検査、脳脊髄液検査を行い診断し、症状の重症度に従い免疫グロブリン療法・ステロイドパルス療法・血液浄化療法などを選択して急性期の治療を行い、引き続き寛解をめざして外来で診療を持続します。
四肢の筋力低下、感覚障害、視力障害が再燃・寛解する場合は、多発性硬化症又は脊髄視神経炎が考えられます。脳・脊髄MRIと脳脊髄液を施行し診断し、症状の重症度に従い免疫グロブリン療法・ステロイドパルス療法・血液浄化療法などを選択して急性期の治療を行い、引き続き寛解をめざして外来診療を持続します。
以上のような症状を呈する患者さんはぜひ当科にご紹介いただければ幸いです。