脳神経外科

科長のメッセージ
若いDrの外科離れが進行し、なかでも脳神経外科は絶滅危惧種だ、との声も聞こえます。大学の医局にもここ数年入局者は無く、寂しい限りです。脳神経外科は手術が長く、急患が多いから肉体的にしんどい、神経はややこしくて試験が難しかった、なんてところでしょうか。しかし現実は画像診断の進歩や、血管内手術の普及により随分以前に比べ楽になっています。実際ほぼ毎日午後5時には仕事は終わってしまいます。嘘だと思うのなら是非氷見市民病院脳神経外科での研修を体験してみて下さい。
科長
髙田 久(たかだ ひさし)臨床教授
● 専門分野
脳神経外科
● 得意分野
 
● 所属学会・資格
日本脳神経外科学会 認定医
日本脳血管内治療学会 認定医
  • 概 要
    2014年度の金沢医科大学氷見市民病院での業績を示します。
    手術
    脳動脈瘤クリッピング術 2件 (破裂1件、未破裂1例件)
    VPシャント術 5件 脳室体外ドレナージ術 5件
    慢性硬膜下血腫ドレナージ術 24件 脳内血腫除去術 2件
    急性硬膜下血腫開頭血腫除去術 2件 その他 4件
    血管内手術
    瘤内塞栓術 9件 (破裂7件)
    ステント留置術 13件 経皮的血管拡張術 3件
    その他 4件    
  • 特徴・特色
    • 実績に示しましたように手術件数は多くありませんが、脳血管内手術を積極的に行うようにしています。
    • 回復期リハビリテーション病棟があるため、脳血管障害の急性期だけでなく、ほぼ全経過を見ることができます。また多職種カンファレンスが多いため、多職種の意見を聞くこともできます。

指導担当医

  • 草場 栄三(くさば えいぞう)

    助教

    ● 専門分野
    脳神経外科一般
    ● 得意分野
    脳神経外科一般
    ● 所属学会・資格
    日本脳神経外科学会
  • プログラムの目的

    脳神経外科では通常の開頭手術に加え、脳血管内治療を積極的に行っています。
     この2つの手術の基礎を習得するために、穿頭手術と血管撮影を安全かつ正確に行うことが初期研修の第一の目標となります。

  • 研修内容と到達目標

    1.
    穿頭手術。頭皮に小切開を加え手回しのドリルで頭蓋骨にバーホールを作製します。このバーホールから慢性硬膜下血腫のドレナージ術、水頭症に対する脳室体外ドレナージ術、頭蓋内血腫に対して定位的血栓除去術などを行います。14年度実績中穿頭術は37件です。
    2.
    脳血管撮影では通常右の上腕動脈を穿刺し、シースイントロデューサーを動脈内に挿入、ガイドワイヤーとカテーテルで選択的血管撮影を行います。検査後穿刺部を用手的に圧迫し終了します。脳血管内手術では、穿刺、カテーテル操作、止血操作が当然必要ですが、術中造影を行うとき、用手的に造影剤を注入しつつ、目はモニタを凝視し、瞬時に所見を判断する必要があります。このため当院での脳血管撮影は、インジェクターは使用せず、全て用手的に造影剤を注入しながら、目はモニタを見る訓練を行います。

取得できる認定医、専門医(必要な期間)資格

残念ながら氷見市民病院は脳外科専門医のための訓練施設ではありません。希望される方は金沢医科大学での後期研修となります。初期研修終了後、5年の研修で受験資格が得られるため、氷見での初期研修が不利益となることはありません。

週間スケジュール

  8時30分 午前 午後 16時 夕方
ミーティング 外来 または 血管造影 病棟回診  
  病棟業務     リハビリカンファ
        リハビリカンファ
    定期手術    
         
         

研修医が心がけるべき点など

  • 分からないことはどんどん質問すること。
  • 金沢医科大学脳神経外科の伝統「迷ったらやれ」。
  • チームとして行動すること。
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