氷見市は高齢化が進み、当科においてはリスクの高い高齢者の手術麻酔が多い。我々は、“高齢者にやさしい麻酔を”常に考え、氷見市の地域医療に少しでも貢献できるよう日々努力している。リスクが高い患者さんに対し安全な麻酔を行うためには、幅広い知識を持った上で、様々な状況に瞬時に対応できる力が必要となる。
研修医に対しては、我々は可能な限り手技の機会を与えて技術の向上を図り、生化学・生理学・薬理学など基本的事項を織り交ぜ、麻酔の知識も深めるような教育を行っている。また日頃から、入局の有無にかかわらず、当科での研修が将来に役立つような充実したものになるよう努力し、その中から若い麻酔科医が入局し、育てていけるような環境作りに取り組んでいる。
当院麻酔科は、“麻酔中だけ”でなく、術前から術後まで、患者さんに関わる。主に手術前日に行う術前診察では、患者さんの既往・病態などを把握するとともに、患者さんの麻酔に対する不安もできるだけ取り除けるよう配慮している。術前診察で得た情報から麻酔計画を立て、できる限り安全かつ各々の患者さんに合った優しい麻酔管理を心掛けており、手術当日朝に手術室カンファレンスを開いている。術後は、手術(麻酔)当日の夕方~夜の診察、手術翌朝の診察を行い、引き続き当科で治療が必要と判断すれば以後も継続して診察・治療を行っている。術後の鎮痛に関しては、患者さんの痛みをできる限り軽減できるよう、全身麻酔と併用して硬膜外麻酔や神経ブロックなどを積極的に行っている。現在、2017年に新設される日本区域麻酔学会専門医取得のため準備中である。
麻酔科医不足のため、現時点ではペインクリニックなどの専門外来は開設していないが、入院患者さんに関しては、各科からの依頼があれば硬膜外ブロック・星状神経節ブロック・肋間神経ブロックなど、各種ブロック注射を施行している。医局員が増えれば、将来的には専門外来を開設する予定である。ICUに関しても、依頼があれば人工呼吸管理や治療を行っている。
講師
厚生労働省 麻酔科標榜医 | 入局後2年 |
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日本麻酔科学会 認定医 | 入局後2年 |
日本麻酔科学会 専門医 | 入局後5年 |
日本麻酔科学会 指導医 | 入局後10年 |
午前 | 午後 | |
月 | 術前診察(・麻酔) | 麻酔・術後診察 |
火 | 術後診察・術前診察 | 麻酔・術後診察 |
水 | 術後診察・術前診察(・麻酔) | 麻酔・術後診察 |
木 | 術後診察・術前診察(・麻酔) | 麻酔・術後診察 |
金 | 術後診察・術前診察 | 麻酔・術後診察 |
土 |