症例2解説

1. 会話の中から患者さんの問題点を医学用語でリストアップしましょう

肝機能障害

 

2.追加すべき問診事項は?

家族歴・・・特に、HBV陽性の時家族内集積性を確認する

飲酒歴・・・一日量と期間(年)→積算飲酒量

既往歴・・・手術・輸血の有無

常用薬剤の有無

 

3.身長と体重から計算しなくてはいけないものは?

BMI:体重÷(身長)2

              正常:2025

              肥満:BMI>25

              るいそう:BMI<20

 

4.検尿所見で、「尿蛋白陽性」といわれている蛋白とは具体的にはなんでしょう。
それ以外にどんな尿蛋白があるでしょう。尿蛋白陽性で考慮すべき病態はなんでしょう。

試験紙法で陽性となるのはアルブミンだけ

Bence Jones、β2-ミクログロブリンなど

慢性糸球体腎炎: HBe抗原・抗体の免疫複合体による膜性腎症

 

5.この症例でのHBe抗原・抗体はどうなっていると考えられますか。

検診で肝機能障害を指摘された・・・

              →トランスアミナーゼ上昇

              →持続感染者の肝炎期

              →組織学的には慢性活動性肝炎

              HBe抗原(+)、HBe抗体(−)

 

6.この症例の肝組織生検所見を図示してみましょう。

門脈域炎:削り取り壊死、架橋壊死-グ間線維化、グ-中心静脈間線維化、小葉の歪み、改築傾向

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7.この患者さんには彼女がいて、今日はいっしょに来ています。彼女に対して、どう対処したらいいでしょう。

彼女がHBs抗原陽性なら、つまりHBVキャリアなら対策はいらない。

彼女がHBs抗体陽性なら、つまり過去に感染の既往があれば対策はいらない。

彼女がHBs抗原とHBs抗体のいずれも陰性なら、つまり感染がなければワクチンを接種して抗体を獲得することを勧める。