03/10/22
■ BCP加寒天培地の陰性対照の培養で紫色が薄くなった・・・
【質問】
 BCP加プレートカウント寒天培地を用いて実験を行いました。コントロールには生理食塩水を1 ml混合して35度で72時間前後培養したのですが, 培養後のコントロールの培地の“紫色”が薄くなったのはなぜですか???

【回答】
 BCP加プレートカウント寒天培地に含まれるBCP (ブロモクレゾールパープル) は, 含まれるグルコースを利用して酸を産生すると紫からグレー, さらに黄色に色調変化します。紫色が薄くなったということは培養中にわずかながらpHが低下した可能性があります。陰性対照として滅菌生食水を添加していると言うことですので粉末培地が若干pH低下が起こっていた可能性 (粉末培地はオゾン中にpH低下以外にBCPの退色を起こす場合もあります), グルコースを利用しない菌が発育し, pHがアルカリに変化し, 紫色の色調が強くなった培地と比較し, 紫色が薄く感じた可能性などが考えられます。

以上簡単ですが, 具体的な状況がわかりませんでしたので可能性を列挙しました。

(日水製薬・三品 正俊)


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