02/05/17
■ DGGE (Denaturing Gradient Gel Electrophoresis) 法での16S rDNAの解析
【質問】
 はじめまして, こんにちは。私は○×大学の大学院生です。
 わたしは今度細菌のフローラを調べるためにDGGE (Denaturing Gradient Gel Electrophoresis) 法をやることになりました。細菌のDGGE法は16S rDNAをGC-clampのついたprimerで増幅して電気泳動を行うとのことですが, そこでお聞きしたいのですが; 
1. DGGE法に用いるDNAの長さは本で調べたところ400 bp位と書いてありましたが, できるだけ種の決定に近づきたいのですが, どのくらいの長さまで大丈夫なのでしょうか???
2. また, 16S rDNAのvariable region はV1〜V8 まであるとのことですが, どのあたりからどのあたりがV1なのかということがわからないのですが??? それについて, できればV1からV8まで教えていただけないでしょうか。

【回答】
1. DGGEの検出最適長さは400〜500 bpです。それ以上長い場合はPCR産物を酵素で切って2本から3本にして流すとどれかのバンドで見ることができる場合もあります。この場合もバンドはやはり400 bpくらいの長さです。

2. 大体の目安 V1: 80 nt (ヌクレオチド) 付近, V2: 270 nt付近, V3: 480 nt付近, V4: 810 nt付近, V5: 840 nt付近, V6: 1,010 nt付近, V7: 1,130 nt付近, V8: 1,280 nt付近, V9: 1,450 nt付近。
 E. coliの16S rRNA (1,542 nt) の配列図は, 例えばトッパン(株) 発行のワトソン遺伝子の分子生物学第4版 (日本語訳) 398頁。最新シークエンスはBMC Bioinfomatics (2002)3: 2参照 (この論文はインターネットで閲覧可能で, アドレスはhttp://www.biomedcentral.com/1471-2105/3/2) その他, 次の論文のFig. 1も参照: Journal of Molecular Envolution (1997) 45: 631-639

(愛媛大学・村瀬 光春)

 なお, この質問に関しては, 以下のような意見が寄せられました。付記します。
意見(1)
 「質問者は大学院生だから十分時間もあり, 自主的に勉学すべきなのに, 安易に答えを他人から得ようとするとは少々図々しいと思われます。インターネットや図書館で調べられるはずです。」 

意見(2)
 こんな質問に回答する必要はないと考えます。
 ○×大学で大学院に通う学生の質問は教室内または関連教室で処理すべき実験内容です。


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