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【質問】
総合病院の細菌検査室に勤務しています。ご教授をお願いいたします。
NCCLSでは, E. coli, KlebsiellaのESBLの確認試験としてCTX,
CAZの単剤よりも, それらにCVAを加えた合剤のMIC値が3管差以上効くことが上げられていますが,
ProteusやCitrobacterなどの菌種についても同様で, なおかつIPM,
CMZが感受性の場合には“ESBL”と報告してもいいのでしょうか???
【回答】
Proteus mirabilisやCitrobacter koseri (C. freundii以外のCitrobacter
spp.) などの菌種についてもESBLsの報告がありますので, NCCLSの判定基準を満たせば報告しても良いと考えます。Proteus
mirabilis やCitrobacter koseriはクラスCのβ-ラクタマーゼの影響がないため,
E. coliやKlebsiella spp.と同様な感受性パターンを示すので判定可能ですが,
まれにCMZに自然耐性を示すEnterobacter cloacaeやCitrobacter freundiiのESBLs,
さらにESBLsとメタロ・β-ラクタマーゼの両方の遺伝子をもつK. pneumoniae
の報告がありますので, 耐性遺伝子と薬剤耐性化の理解は必要と思われます。
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