■ 酸化エチレンと糸状菌 | |
【質問】
京都の学生です。初めて質問させていただきます。 卒業論文のために酸化エチレンのことをいろいろと調べています。しかし, “どのくらいの濃度であれば糸状菌を殺せる”のかが分かりません。労働安全基準法に基づく作業環境濃度が1 ppmとなっていますが, それよりも低いのでしょうか??? どうか教えてください。 【回答】
(琉球大学・糸嶺 達)
【回答の補足】
まず理解して欲しいのは, 酸化エチレンは, “滅菌”を目的に使用されている訳ですから, 芽胞を含む“すべての微生物に有効”です。当然のことながら, 糸状菌もこれらの微生物のなかに含まれます。 次に理解して欲しいのは, 酸化エチレンの殺菌効果は“化学反応”ですから, 濃度のみに依存しているわけではありません。化学反応の進行を決定する要因としては, 濃度以外にも温度, 湿度, 反応時間などがあります。酸化エチレンの滅菌は, 通常, 37〜60℃, 湿度50〜60%, EO濃度 450〜1000 mg/Lで, 2〜4時間といった条件で行われています。 (琉球大学・山根 誠久) 詳細な回答をありがとうございました。非常に参考になりました。 |