02/03/24
■ “ガス壊疽”患者の取り扱いについて
【質問】
 “ガス壊疽”の患者さんが入院しています。リネン類や衣服, 病室の管理などの取り扱いや洗濯方法などをどのようにしたらよいか教えて下さい。
腸管内の糞便から菌が検出されたため, 便などの処理には手袋をして携わっています。手指の消毒はウェルパスの消毒液を使用しています。

【回答】
 細菌が筋肉内に侵入しているのをガス壊疸といい, その病原体はClostridium perfringensが80%の原因といわれています。他にC. novy, C. septicum, C. histriticum, C. fallax, C. bifermentansなどの嫌気性菌があり, その外毒素が関与することが報告されています。伝播形式は, 外傷やときに外科手術などで起き, 外傷の20〜80%は嫌気性菌に汚染されています。ガス壊疸に至るのはまれであり, 混合感染が一般的であります。まれに人から人へ傷があるときに感染します。
 ご質問のリネン類などの管理は, 通常の感染性リネン用プラスチック袋に入れてしっかり封をして移動し, 通常の洗剤とともに80℃10分以上で洗濯します。病室の管理も創部を拡散しなければ, 通常の管理で良いものと思います。手指の消毒はウェルパスで十分と思います

(愛媛大学・村瀬 光春)

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