02/07/18
■ 院内感染の原因菌に感染力の強さに差はある???
【質問】
 初めて質問をさせて頂きます。
 勤務している病院では, 院内感染対策としてMRSA, Serratia marcescensの両菌は, “至急報告菌”になっているのですが, その2つの菌にPseudomonas aeruginosaを加えた3つの菌での“感染力の強さ”の差はあるのでしょうか?
この3つの菌を保有してる患者様で, どうしても1つの物を共有して使用しなくてはならない時に, 感染力の弱い菌を保有している患者様から先に使用したい, との看護部からの質問があり, もし感染力の強さに差があったり, なにか他に気をつけなければならないことがあったら教えてください。

【回答】
 感染力の差はありますが, 感染成立のためには, 宿主・病原体との関連性が大きく関係します。易感染患者では, いずれの細菌でも感染の確率が高くなります。MRSAは強毒菌, Serratia marcescensPseudomonas aeruginosaは弱毒菌として分類されています。
 質問の「どうしても1つ物を共有して使用しなくてはならない・・・」とありますが, 具体的には何を使用したいのでしょうか? 感染予防の基本は同一物品を共有しては使用しないことです。

(愛媛大学・村瀬光春)

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