03/11/04
■ イソジンとアルコールの消毒効果
【質問】
 当院において, 現在, 穿刺部の皮膚消毒をイソジン, ハイポで行っています。最近, いろいろな施設でアルコール消毒に変更している施設が増えてきています。実際, アルコールのほうが速乾性に優れ, 簡単であると思うのですが, 実際のところ消毒効果としての有意差はあるのでしょうか??? 患者さん自身もイソジンで当たり前になっているため, いざアルコールに変える時の反応を考えると, きちんとした文献か何かあればと思い, この質問箱にメールを送っています。

【回答】
 注射部位の消毒は, 消毒用エタノールが第一選択剤です。代用として, ほぼ同等の効果を示すイソジンがあります。消毒用エタノールは30秒〜1分間の適用で強力な殺菌効果を示し, 細胞芽胞を除く微生物に有効です。イソジンも注射部位やカテーテル刺入部位などの消毒に汎用されますが, その色のために血管がみえにくくなったり, 採取血液のカリウム値が異常を示すことがあるなどの欠点があります。

〔参考文献〕
「消毒剤の選び方と使用上の留意点」p 88, 神谷晃・尾家重治共著, 薬事時報社

(琉球大学・糸嶺 達)


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