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■ 界面活性剤 (食品添加物) に混入する細菌のDNA検出 |
【質問】
遺伝子操作など最近の新技術にまったく疎いのですが, この間新聞で食品業界ではDNAを用いた菌検査で製品の出荷前に菌の有無をチェックしていると出ていました。界面活性剤の会社に勤めるものなのですが, やはり出荷前に菌検査は欠かせません。現在は培養法です。培養法に比べ数時間で結果が出るのが 特徴とのことですが, (1) 界面活性剤の製品検査にも使えるのですか??? (2) どんな菌が入り込んでいるのかわかるのは菌が検出された後だと思うのですが, 菌の種類が特定できない場合にでも有効なのでしょうか??? また複数の菌検査を同時に行えるのですか??? (3) 培養法で3日間培養しての菌検査で万一陽性になってもせいぜい1 gram中に1〜5個程度なのですが, この程度の検査にもすぐに検査結果が判定できるものなのでしょうか??? 素人のくだらない質問で申し訳ありませんがよろしくお願いします 【回答】
(2) 特定の菌種を想定して検索することになりますから, その検索対象に設定した菌種のDNAの有無についての情報は得られるはずです。勿論, 複数菌種でも対象に設定して検索すれば何菌種でも可能なはずです。しかし, 質問に「菌の種類が特定できない場合にでも有効なのでしょうか???」とありますが, 何が有効なのかを質問しているのか, 回答者には伝わってきません。 (3) ですが、「3日間培養しての菌検査で万一陽性になってもせいぜい1 gram 中に1〜5個程度」と記されていますので, 無菌試験ではないのですね。定量培養をされているのですね。だとすると, どんな方法で定量培養されているのでしょうか??? また, 界面活性剤には, ある一定菌数以上の生菌が混在していると製品として「不適」と判断されるのでしょうか??? その菌数の許容範囲が規定されているのでしょうか??? 私は不勉強なのか知りませんので判らないのですが, DNAの検索では, 「1 gram中に1〜5個程度」の目的とする菌種が存在していれば, 理論的には検索可能だと思います。 質問者の意図する質問内容と私の回答が噛み合っていないかも知れません。「やはり出荷前に菌検査は欠かせません。現在は培養法です。」と質問者は記されていますが,
界面活性剤の菌検査は, どこで規定している, どんな基準をクリア−するために,
どんな手法で, 現在行われているのか, といった情報に加えて, 質問内容をもう少し整理して何を知りたいのかを明確にしてから質問していただければと思います。
(信州大学・川上 由行)
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