【回答】
　搾りたての牛乳は脂肪球が大きく, 多くの方は消化が困難なため, 下痢を起こします。市販品はホモジネイト (均質化) 操作をして脂肪球を小さくし, 消化しやすくしています。また最近では, 自動乳搾り器の導入により, 以前よりは衛生的になったと言われるものの, 乳牛の乳房部にいるブドウ球菌や大腸菌をはじめとする腸内細菌群, さらに人畜共通感染症の原因菌であるリステリア菌などの雑菌の混入が考えられます。一般にはこれらの細菌を含めた細菌数の許容範囲は生産地 (牧場) では１ml中に500万個以下とされています。それを製品とするため, 食品衛生法によって牛乳処理場において熱殺菌が義務付けられ, 細菌数は１ml中に5万個以下で, 大腸菌群は検出されないことと決められています。したがって熱殺菌をしていない搾りたての牛乳は飲まない方が賢明と思われます。