■ 3%小川培地に発育した抗酸菌の同定方法 | |
【質問】
○×医師会検査センターで細菌検査を担当しています。抗酸菌について質問します。 現在, 抗酸菌の培養は, 3%小川培地にて実施しております。3%小川培地に発育した抗酸菌を, 早く確実に同定する方法は何でしょうか??? また, 結核菌PCR法, DDH法, キャピリアTBの検査法の長所と短所を教えて下さい。 【回答】
しかし欠点としては,
また強いて問題点をあげるとすれば,
“キャピリアTB法”については, 検出率, 感度ともに良好な試薬です。液体培地用に開発された試薬で, 小川培地に発育した菌コロニーでの同定精度がどの程度なのか検討していませんのでわかりません。結核菌の変異株では同定できないことがあります。 “結核菌PCR法”については, 塗抹陽性検体, 微量排菌検体, 臨床上結核の疑いが強いものは, PCR法で検査する意味合いは大きいのですが, 培養された菌コロニーについて同定検査をするのは如何なものでしょうか??? また欠点としては, 保険点数表に収載されたが, 今後は培養株でPCR法を行う施設が増加すると思われます。確実に保険請求の査定減があります。 どうしても培養菌コロニーから結核菌の遺伝子検査で同定されるのであれば, アキュプローブ法をお勧めいたします。検査時間は短く, 同定感度, 正確性も保証され, 特に問題ない方法だと思います。ただ専用機器を必要とします。 (国立都城病院・斎藤 宏)
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