02/07/08
■ PCR法におけるプライマー設計の注意点
【質問】
 ○×大学の2年生です。質問があります。
PCR法におけるプライマー設計の留意点を教えてください。

【回答】
 ライブラリーからなのか, プラスミドにクロ−ニングされたものからなのかで違ってきますが, プラスミドからの場合は比較的, 難しくないようです。なおPCRは距離が長くなると格段に難しくなるようですので, あまり長くならない配慮が必要でしょう。ポイントをかい摘んで申し上げるとすれば;
プライマー自体を
 ・ GGGG配列を含まない
 ・ プライマー・ダイマーを作らない
 ・ プライマー自体がヘアピン構造を作らない
 ・ プライマー開始端 (3'端) はATを多く, 終止端 (5'端) はCGを多く, 最終端(5'末端)はAもしくはT に作成する。

と言うことでしょうか。基本的には以下に紹介する本をお勧めします。
◎ バイオ実験イラストレイテッドシリーズ3 「本当にふえるPCR」: 秀潤社の「細胞工学」増刊・別冊(http://www.shujunsha.co.jp/)。
◎ PCR法の最新技術: 羊土社
◎ PCR実験ノート: 羊土社
いずれもポピュラ−で, しかも日本語で書かれた書籍ですし, 沢山出回っている本です。ここで質問されるより, 先ずご自身で読んだ方が早いと思います。また, 確かにプラ−マ−の設計の問題もありますが, PCRも重要ですので, PCR 条件に関しても併せて勉強されるとよいでしょう。

(信州大学・川上 由行)

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