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【質問】
ブドウ球菌の卵黄反応とクロストリジウムのレシチナーゼ反応は機序が違うのですか???
教えてください。
【回答】
ある特定の細菌は, ヒト血清や卵黄の脂質, 蛋白質を分解する酵素, すなわちレシチナーゼあるいはホスホリパーゼをもち,
このような細菌を卵黄培地で培養すると, 培地が乳白色に混濁します。一般に卵黄培地によるこの試験はレシトビテリン反応
(LV反応) とよばれています。卵黄培地によるこの反応はNaglerによりClostridium
perfringensで観察され, レシチナーゼの作用であろうと考察しています。一方,
ブドウ球菌はコアグラーゼ反応と卵黄培地上の反応が良好に一致することから,
コアグラーゼ陽性菌の選択方法として推奨されています。しかし, ブドウ球菌の卵黄培地上の反応はレシチナーゼではなく,
リパーゼによるものと言われており, そのためブドウ球菌の場合にはレシチナーゼ試験と呼ばず,
卵黄反応と呼ぶのが一般的です。また, 菌種によっては数種類のレシチナーゼを産生しますが,
卵黄反応が陽性となるはレシチナーゼCのみであり, 例えばPseudomonas aeruginosaはレシチナーゼを産生しますが通常,
卵黄反応は陰性です。
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