■ 新生児には, 清拭か, 沐浴か??? | |
【質問】
現在, 正常細菌叢の早期獲得という目的で, 入院中の新生児には“沐浴”を行っていません。しかし, 周囲のスタッフの反対意見も多く, また“沐浴を毎日する”ことになりそうです。新生児の臍を沐浴によって濡らすことで, 臍炎のリスクも高まると聞いたことがあります。出生後1週間程度の新生児にとって, 本当は“清拭か, 沐浴か, どちらが感染のリスクが低い”のでしょうか??? 【回答】
沐浴による臍感染を懸念されているようですが, 一患者一沐浴槽での実施, 毎回消毒液 (弱酸性水) による沐浴槽の消毒, 沐浴後の臍消毒 (ポピヨード), 尿などで汚染された場合は, 随時, ポピヨードとアルコールによる消毒を行い, 臍感染の防止を図るためのガーゼなどは使用していません。 早期の新生児期に沐浴を毎日実施していますが, 臍帯の処置, 観察を行うことで臍炎は十分に予防できています。また, 沐浴を入院期間中に実施するメリットは両親への沐浴指導 (実施を含めて) を行っていますので, 退院後の臍処置の方法, 観察方法の指導まで含めて行うことができます。感染の予防はもちろん, 退院後の異常を早期に発見する指導も大切ではないでしょうか。 (琉球大学・上間千代美)
|