03/09/08
■ トイレの後の手洗い
【質問】
 はじめまして。児童の健康指導を担当している者です。寮生活をしている小学校高学年の子ども達に手洗いの指導を行っています。食事前の手洗いは, 食堂入口に大人がついて指導でき, また消毒も行えるのですが, トイレ後の手洗いがどうしてもいい加減になってしまうようです。手を濡らすだけであったり, 濡れた手をふかなかったりしているので, その都度声を掛けるのですが, 意識は低いものです。集団生活を行っているので, 手洗いに関してはうるさく声をかけますが, いまいち意識が高まりません。実際に腹痛を訴える子どももいます。また, 自分自身では指導する立場として手をこまめに洗い, 実感として風邪をひきにくくなったこと, 調子が悪くなりにくくなったことを感じていますが, 根底となる知識がほとんどありません。子どもたちを納得させ, 意識を高められる知識を是非教えていただきたいと思っております。トイレ後の手洗いって何故必要なのですか???

【回答】
 伝染病という見方からすれば, 糞便から手, そして口という感染経路があることは事実です。特にウイルスとか, 寄生虫で問題となり, レストランとか給食で働いておられる方々では細菌による伝染病も問題となります。アメリカでは, 食事を提供する職場で働いている職員が, トイレの後, 手洗いをしなかった場合には, 非常に高い罰金が科せられる“犯罪”です。しかし, 小学生にトイレの後の手洗いを習慣にするしつけは, 衛生問題という説明より, まずお互いのエチケットだと指導するのが適切のように思います・・・“トイレの後で手を洗わないヒトと握手したり, 手をつなぐって嫌でしょう。○×ちゃんに嫌われちゃうよ”

(琉球大学・山根 誠久)

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