06/08/17
■ オートクレーブの滅菌時間
【質問】
 オートクレーブの滅菌時間について質問があります。私が学生の時, 時間は20分と習いました。ただ今働いている施設では15分で行っています。知人にいろいろ聞いてみたところ, 施設によって15分や20分とまちまちです。滅菌する物によってまちまちだと思いますが, 一般的に15分でも滅菌は十分といえるのでしょうか??? もし以前に似たような質問があったらすみません。探せなかったので。よろしくお願いします。

【回答】
 通常の培地などの滅菌時間は“15分間”で充分です。特に高い濃度の糖を含む場合には, 15分間の滅菌でないと, “飴”になる場合もあります。反面, B. stearothermophilusの芽胞は13分間での生存率は0.0001%で, 0 (ゼロ) ではありません (PCRで用いるTaq polymeraseの由来を考えてください)。オートクレーブでの滅菌は, 西欧風単位で規定されていることも理解してください。我が国で言われている121℃は250_と端切れのよい温度ですし, 圧力も15 lb/in^2と定義されています。また原理的に, 滅菌時間は長ければ長い程, 完璧に滅菌されます (生菌数が限り無く0 ゼロになる) ので, 感染性廃棄物などでは30〜60分間の滅菌時間に延長されます。

(琉球大学・山根 誠久)


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