05/10/14
05/10/19
■ 培地滅菌後の急冷
【質問】
 はじめまして。私は食品会社で細菌検査を担当しております。

 質問なのですが, BGLB培地やEC培地について, オートクレーブでの滅菌の後, 急冷を行い脱気しておりますが, 自然放冷でもダラーム管内の気体がなくなれば, 急冷を行わなくてもよいのでしょうか??? それとも, 急冷には脱気以外にも行う意味があるのでしょうか??? 教えてください。

【回答】
 BGLB培地やEC培地は滅菌後, 急冷する必要はありません。これらの培地での検査対象細菌は, 通性嫌気性菌 (好気および嫌気の両方の条件で発育可能な細菌) である大腸菌群 (大腸菌を含む) だからです。通常, 急冷をして培地中の溶存酸素 (熱により大気中の酸素が液体に溶け込む) を脱気する必要がある液体培地は偏性嫌気性菌 (酸素が存在すると発育できない細菌) の培養を目的とする培地で, チオグリコレート培地やクックドミート培地などがあります。

(日水製薬・小高 秀正)


【質問者からのお礼】
 培地の急冷について質問させて頂いた者です。ご回答頂きまして, ありがとうございました。とてもわかりやすく説明して頂き, 大変勉強になりました。


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