06/02/06
■ 細菌培養の結果の1+, 2+, 3+
【質問】
 とても初歩的な質問で申し訳ないのですが, 教えてください。

 細菌培養において, 結果の欄に「細菌名」が書いてあり, その隣に“1+”とか, “3+”とか書いてあります。この“1+”とか, “3+”とはどういった基準で記載しているのでしょうか??? “3+”とは, その菌が多いということを意味しているのでしょうか??? もし菌の量だとすると, 採取した検体の量が多い程, “3+”になりやすかったりするのでしょうか??? よろしくお願いいたします。

【回答】
 菌名の隣に記載されている“1+”とか, “3+”とかという表示は, 通常は菌の量 (厳密には“菌の濃度”) を示しています。当然, “1+”よりも“3+”の方が菌の量 (濃度) が多い (高い) ことを意味しています。ただ, 検体の種類によって,“1+”とか, “3+”がどの程度の菌濃度を意味するのか違いますし, 細菌検査を実施した検査室や施設によってもどの程度の菌濃度を意味するのか, 判定 (記載) 基準が違います。実際に, 検査を行った検査室, 検査施設に確認することを勧めます。

 また“検体の量”で影響されるかという質問ですが, “1+”とか, “3+”とかという表示は“菌の濃度”を示すことから, 検体をそのまま検査した場合には, 検体の量には影響されません。ただ, 特殊な菌 (結核菌とか, 淋菌など) を検出する目的で検査されている場合には, 検査の前に検体を濃縮して菌の濃度を高め, 検査しますので, 大量の検体であればある程, 高い菌の量の表示になります。

(琉球大学・山根 誠久)
【質問者からのお礼】
 ○○病院薬剤部の●●と申します。お忙しい中, ご回答いただきましてありがとうございました。内容も非常にわかりやすく, とても勉強になりました。本当にありがとうございます。

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