■ カンピロバクターの検出法について | |
【質問】
初めてメールをさせて頂きます。食品の微生物検査しています■■といいます。 カンピロバクターは鶏肉などを中心によく検出される菌であると伺っておりますが, 鶏肉の検体で検査を行ってもほとんど検出されません。原因として, 損傷菌のため, 選択培地にコロニーを形成しないのではないかと考えておりますが, 当社では, 食品衛生指針を参考に損傷菌を考慮して, 次のような手順で行っているのですが, 高い検出率で検出できる方法があれば教えていただきたいと思い, メールをさせていただきました。 (1) 検体10 gramにリン酸緩衝液を加え, ストマッカー処理をし, 10倍希釈液を調製する。 (2) 10倍希釈液1 mlをPreston液体培地10 mlに分注し, 微好気条件下で42℃, 2日間培養する。 (3) 培養液1白金耳をスキロー寒天培地に継代し, 微好気条件下で42℃, 2日間培養する。 (4) 疑わしいコロニーを血液寒天培地に継代し, 好気および微好気条件下の2通りで培養し, 微好気下でコロニーを形成し, 好気条件下でコロニーを形成しないものについて確認試験 (馬尿酸試験と酢酸インドキシル試験とAPIを用いた同定の併用) を実施する。 現在, スキロー寒天培地にコロニーを形成する検体は10%程度で, そのコロニーはすべて好気条件下でコロニーを形成するため“カンピロバクターではない”と考えております。 【回答】
(日水製薬・小高 秀正) |