■ 腸炎ビブリオの確定試験について | |
【質問】
よく「質問箱」を参考にさせて頂いています。腸炎ビブリオの確定試験に関する質問です。下記の確定試験を実施することで, “腸炎ビブリオ”の判定が可能でしょうか??? ・試験方法
・判定結果
宜しくお願い致します。 【回答】
腸炎ビブリオの検査はまず, TCBS培地やビブリオ寒天といった選択培地で白糖非分解性集落を形成する菌を釣菌し,オキシダーゼ陽性のグラム陰性桿菌であった場合に以後の確認試験を実施します。ご質問の確認試験の内容で“病原性ビブリオ”の中での鑑別は可能かと思いますが,文献的にはこれらに加えてアルギニン加水分解とオルニチン脱炭酸試験などが記載されているものが多いようです。ただし好塩性菌で至適食塩濃度が3%であることから,食塩要求性や食塩耐性試験を除いた性状試験はすべて1〜3%の食塩添加培地で行うことが勧められています。菌株にもよると思いますが,1〜3%の食塩を添加しなかった場合には反応が弱いか,偽陰性に判定されてしまう試験もでてくる可能性があると考えられます。参考までに腸炎ビブリオの性状を記載します。
(公立玉名中央病院・永田邦昭)
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