■ Clostridium difficile の嫌気性について | |
【質問】
大学研究室でC. difficileを扱う動物実験を行っているのですが, 菌数のカウントが液体培地 (BHI) の濁りなどから予想するものより非常に低く出るので正確に数えられているのか分からずに困っています。そこで質問なのですが; (1) C. difficileの増殖形細胞は嫌気性ということですが, 空気に曝すとどのくらいの時間で死滅してしまうのでしょうか??? また, 菌数カウントの希釈用に生理食塩水で10倍系列で希釈するようなことも死滅させる原因になるのでしょうか??? (その時に既に芽胞が形成されていれば, 芽胞は生き残るのでしょうが・・・) (2) C. difficileの増殖形細胞が芽胞を形成するまでには, どのくらいの時間が必要なのでしょうか (芽胞が発芽増殖するには12〜24時間かかると書かれている論文は見つけたのですが, 逆に芽胞を形成するのに必要な時間ついては見つけられなかったため)。 どんなことでも結構ですので, お教えいただけるととても嬉しいです。宜しくお願い致します。 【回答】
(2) 手持ちのC. difficileに関する本によると, “寒天培地上のsporulation (芽胞形成) は培養72時間後のstationary phase (静止期) で認められる”とされています。経験的には, 前述の非選択培地上で48時間培養のコロニーにおいてグラム染色をしますと, (菌株による差はありますが) 通常, 芽胞形成が認められます。 (国立感染研・加藤 はる)
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