05/06/21
05/06/22
■ 大腸菌群とガス発生の判定 (ダーラム管)
【質問】
 大腸菌群数の分析の経験がなく指導していただける先輩もおりません。基本的な質問で申し訳ないのですが, よろしくお願いします。

 環告59号BGLB培地直接MPN法の判定方法について教えてください。試料は河川水です。生活排水も混じっているような河川水もあります。無希釈, 10倍希釈, 100倍希釈・・・と数段階で植種培養しています。BGLB培地, 36℃, 48時間の培養で“ガス発生”なら陽性ですよね。その“ガス発生”の判定の仕方です。

 ダーラム管にくっきりと“ガス発生”がみられるとわかりやすいのですが, 黄色や黄緑色に変色したり, 濁ったりしたからといって陽性ではないですよね??? 白くごよごよして見難いものもあり, 試験管を振ると小さな気泡が下から浮いてきてダーラム管に集まります (でも少しです)。これは“ガス発生”で陽性というのでしょうか??? それと, 小さな気泡でもガス発生なら陽性なのでしょうか???

【回答】
 ダーラム管はどのような大きさのものをお使いでしょうか。回答者は, 中試験管 (内径14 mm, 高さ164 mm) にダ_ラム管 (内径6 mm, 高さ50 mm) のものを使用しています。ダーラム管の大きさは千差万別で, 大きさについては議論されていないようです。回答者の経験でも, ダ_ラム管が小さすぎると培養後に濁ったり沈殿が生じたりして, ダーラム管の観察に支障をきたしていました。そこで上記の大きさの物に決定するまで, いろいろな大きさのものを試しました。小さすぎると前述のような欠点があり, 大きすぎると試験管を弱く振ってもダーラム管が動かなくなり, 都合よくありませんでした。陽性・陰性の判定は“ガス発生が決め手”です。小さな気泡でも陽性です。ビールや炭酸飲料のような泡なら誰でもわかると思いますが, 透明なコップにジュースを入れた時にガラス壁に生じる泡のような気泡の判定が難しいと思います。そのような時は, 軽く試験管を振った後, 2〜3分間静置して, 再度軽く振って同様な小さく弱い気泡を確認したら陽性です。

(日水製薬・小高 秀正)
 
【質問者からのお礼】
 試験管は径15 mm×高さ150 mmのものを, ダーラム管は径8 mm×高さ30 mmのものを使用しています。ダーラム管の大きさでいろいろ違うんですね。使用しているダーラム管の大きさは回答者さんと違いますが,「軽く試験管を振った後, 2〜3分間静置して, 再度軽く振って同様な小さく弱い気泡を確認したら陽性です」を参考にガス発生の確認を試みてみようと思います。ありがとうございました。

[戻る]