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【質問】
偽膜性腸炎の劇症例の治療についておたずねいたします。よろしくお願いいたします。「外科手術以外の治療に対し反応がなかった場合に“糞便注腸”が有効」との記述を見ました。その論文を探せずにいます。それは信じてもよい情報なのか。もしそうであれば,
どのような方法でなされているのか教えて下さい。
【回答】
“糞便注腸”の論文では, 再発を繰り返し, 治療に難渋した症例においての報告[Schwan,
A. et al. Relapsing Clostridium difficile enterocolitis cured
by rectal infusion of normal faeces. Scand J Infect Dis 16(2): 211〜215,
1984 ]が有名です。この症例報告では, 症例の配偶者 (夫) の糞便を注入しています。現在は,
HIVなどによる感染のことを考えて (夫婦間であろうと) 行われていないと思います。内科的治療について,
McFarland, L.V.が最近Reviewにまとめていますので, ご興味があれば読んでみてください[J
Med Microbiol. 54: 101〜111, 2005]。
(国立感染研・加藤 はる)
【質問者からのお礼】
ご回答いただき, ありがとうございました。お教えいただきました文献を読み,
勉強したいと思います。本当にありがとうございました。
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