■ 偽膜性腸炎患者への対応 | |
【質問】
「質問箱」にも数多く偽膜性腸炎について回答されていて大変参考になりました。芽胞形成という特徴があるので, 患者に使用した機器などについては6%ピューラックスを300倍希釈して使用していました。しかし製品の特徴に, 「細菌芽胞に対する殺菌効果は弱い」と記されており, やはりグルタールアルデヒドでの対応が望ましいのでしょうか??? また, 数の問題で共有しなければならない医療機器の使用後の消毒も同様でしょうか??? よろしくお願い致します。 【回答】
下部消化管内視鏡のように, 消化管内容物によって汚染され, 複数の患者に使用する機器は“グルタールアルデヒド”での消毒が適当と思います。その他の糞便検体によって汚染されるおそれのあるもの, 例えばベッドパンや陰部洗浄ボトルなどは, その患者が使用する必要がある期間はその患者専用にするなどの工夫をすると, 排便毎に神経質にならなくてよいかもしれません。次亜塩素酸は芽胞に有効であるという成績とそうでないという成績があり不確定ですが, 少なくとも6%ピューラックスを300倍に希釈した溶液は糞便検体に汚染された機器の消毒には薄過ぎるのではないかと思います。 (国立感染所・加藤 はる) |