06/07/07
■ 嫌気性菌の長期保存について
【質問】
 食肉衛生検査所で細菌検査をしております■■と申します。

当所では, 今後の調査のため, 動物の検体から分離された細菌をスキムミルク培地に入れマイナス80度で凍結保存しています。文献によりますと, 「嫌気性細菌は嫌気的に凍結しないと保存できない」とのことですが, 具体的な方法については手持ちの資料を調べても分からず, 試行錯誤しています。初歩的な質問で恐縮ですが, 嫌気性菌の一般的な凍結保存方法を教えていただけますでしょうか。

【回答】
 スキムミルク中に濃厚に菌を浮遊させ (大気環境下でも素早く行えば大丈夫です), 直ちにマイナス80度に移すという方法 (液体窒素中で瞬間冷凍しなくても)で, 多くの嫌気性菌は問題なく数年〜10年間は保存できています。しかし, 菌種によっては早期に死滅するものもあるようです。そのような菌種については“凍結乾燥”を併用することが必要でしょう。

(岐阜大学・渡邉 邦友)

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