■ LB培地とBGLB培地の違いについて | |
【質問】
はじめまして。私は食品会社の品質管理室に勤務しております。自社では大腸菌群の検出でX-Gal培地とBGLB培地 (2.22法) を採用しています。また製造に使用している井戸水の検査ではLB培地のみを使用しています。LB培地は完全試験, BGLB培地は推定試験で使用すると聞いているのですが, 組成や使用目的の違いがよく分かりません。それぞれの特徴や使用目的を教えて下さい。 また, 他社ではX-Gal培地ではなく, デスオキシコレート培地を使っている所が多いのですが, その違いは何でしょうか??? 大腸菌群を調べる培地はLMXやDHLやBTBなどたくさんありますが, 同じ大腸菌群を調べるのに違いは何なんでしょうか??? お忙しいなか申し訳ありませんが, ご回答の程, 宜しくお願い致します。 【回答】
(2) 井戸水の検査は「上水試験法」に基づき行われている筈です。つい最近までLB-BGLB法が用いられていましたが, 近年「上水試験法」の改訂があり, 酵素基質培地を使用し, 大腸菌だけを検出するようになりました。 (3) デスオキシコレート培地は「食品衛生法」に掲載されている公定法として使用できる培地ですが, X-GAL培地 (回答者らが開発した培地) は食品製造現場の自主検査用に開発したもので, 公定法としては認められていません。デスオキシコレート培地との違いは, 大腸菌群の生育を向上させ, 選択性を弱め, 発色酵素基質で大腸菌群が一目で判断できるようにしました。 (4) LMXは液体からの大腸菌群の検出, DHLはサルモネラの検出, BTBは臨床材料などからのグラム陰性菌の検出に使われています。 最後に, これからも培地に関する疑問が出てくると思います。お手元に培地に関する書籍を置かれることをお勧めします。 (日水製薬・小高 秀正) |