■ MGITを用いた結核菌薬剤感受性試験 | |
【質問】
衛生研究所で結核菌の検査を担当している者です。いつも日常検査にJARMAMの質問箱を参考にさせていただいています。当所では, これまで結核菌の薬剤感受性試験にベクトンデイキンソン社のBBL MGIT法を用いて, 用手法で薬剤感受性試験を行っておりました。ところがその試薬であるSIREが製造中止になってしまい, 現在は全自動抗酸菌培養システムのバクテックMGIT960用の試薬しか売っていません。当所では検体数が少ないため, 高額な全自動抗酸菌培養システムは購入できず, 困っています。 (1) SIREの代わりに, バクテックMGIT960用の試薬を用いて, 用手法で薬剤感受性試験を行うことは可能でしょうか???。メーカーに問い合わせたところ, バクテックMGIT960用の試薬 (ミジットシリーズ ストレプトマオイシンイソニアジドリファンピシンエタンブトール) は全自動抗酸菌培養システムにしか使えないとの営業の方からの回答を受けました。 (2) もしこの用手法が使えないとすると, 他にこれに代わる液体培地を用いた検査法はあるのでしょうか??? 当所では, ブロスミックMTB−I法は用いています。ご教示の程, よろしくお願いします。 【回答】
(日本ベクトン・ディッキンソン・小林 郁夫)
【回答の追加】
“当所では, ブロスミックMTB−I法は用いています”ということですが, ならば, なんの目的で継続してMGITを使用したいのでしょう。MGITとブロスミックMTB−I法のふたつを併用して試験する必要はないと考えます。 (琉球大学・山根 誠久)
【質問者からのお礼】
丁寧なお答えありがとうございました。参考にさせていただきます。 ところで当研究所室では, 最初からブロスミックMTB−Iを用いるのではなく, MGIT法でどれかに耐性と判定された株についてのみ, ブロスミックでMIC値を測定しております。他にビットスペクトル法でも耐性かどうか測定し, それぞれの方法の相関も調査しております。またいろいろご教示くださいますようよろしくお願いします。 [戻る] |