05/08/12
■ ミネラルウォーターの微生物検査
【質問】
 ミネラルウオーターの生産工場で品質管理をしております。微生物検査では, 一般生菌, 大腸菌群, カビ・酵母の3種類を検査してます。そこで質問なのですが・・・カビ・酵母の規格 (コロニーが何個までなら製品として大丈夫なのか) を教えてください。メンブレンフィルター法で, m-GREEN培地を使っています。水の検査は初めてなので, 質問に不備なところがあるかもしれませんが, よろしくお願いします。

【回答】
 食品衛生法 D各条の清涼飲料水には, 微生物に関する規格として一般細菌が100 CFU/ml以下, 大腸菌群“陰性”があるのみです。清涼飲料水の中のミネラルウォーターでは, 「原水は, 芽胞形成亜硫酸還元嫌気性菌, 腸球菌及び緑膿菌が“陰性”であり, 1 ml当たりの細菌数が5以下でなければならない」とされています。清涼飲料水の成分規格に戻りますと, 「混濁や沈殿物があってはならない」と記載されています。これらのことから考えると, カビ・酵母の規格は特に設けられていませんが, カビのような微生物では, 1個存在しても毬藻のような形を形成するものもいますので, 製品出荷後に沈殿物として確認される状態になります (食品衛生法違反)。また, 清涼飲料水の製造基準では, 殺菌または除菌工程が入ります。以上のことから, “最終製品中からカビ・酵母が検出されるのは望ましくない”と考えられます。平成17年版の食品衛生小六法 (新日本法規) の清涼飲料水の項を参考にして下さい。

(日水製薬・小高 秀正)


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