06/09/03
06/09/05
■ 納豆の腐敗検査
【質問】
 メールにて失礼致します。弊社では食品 (麺類, 納豆) を製造しております。その為, 麺類に対しては細菌検査を実施していますが, “納豆については何もしていません”。もちろん菌を使用しているので, 納豆において細菌検査の意味がないのはわかっていますが, “腐敗している基準”を何で測定すればいいのかわかりません。官能検査 (検食) を実施していますが, 何か細菌検査のように数値で腐敗しているかどうか判断できる方法があればご指導願います。

【回答】
 納豆の腐敗について, 回答者は認識していなかったため, 大手の納豆メ_カ_のホームページと水産発酵食品の腐敗について書かれた書籍〔食品の腐敗変敗防止ハンドブック, 第2部, 第5章, 第V節 水産発酵食品 藤井建夫, サイエンスフォ_ラム〕を参考にして回答します。大手納豆メ_カ_数社のホームページによりますと, 納豆菌により発酵が進むとアンモニア量が増えて納豆を美味しく食べられないという内容がほとんどでした。また, 水産発酵食品では, くさやはカビ, 塩辛はアンモニア臭や揮発性塩基窒素, 魚醤油は揮発性塩基窒素, トリメチルアミン, 揮発酸が, それぞれ通常の製品と異なる値を示すとのことです。以上の情報を基に考えますと, 正常品の一般細菌数 (納豆菌とその他の菌), pH, アンモニア量, 揮発性塩基窒素を測定し, 保存テスト (温度や湿度の条件設定が必要) を継続し, それぞれの値の変化と官能試験から, 貴方の会社のデ_タに基づいて「腐敗している基準」を設定することを勧めます。

(日水製薬・小高 秀正)


【質問者からのお礼】
 このたび, お忙しい中の返信ありがとうございました。再度, 会社内で検討し“腐敗基準”を設置するよう努力致します。また質問をすることがあると思いますが今後とも宜しくお願い致します。


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